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2020.09.07
屋根塗装のトラブル相談!塗装で失敗しない業者選びと対策は?
ある日「屋根塗装業者選びで失敗してしまったので助けて欲しい」と、当社に相談がありました。どうやら、とある塗装業者が、かなり安値で屋根塗装をしてくれるということで、その塗装業者に屋根塗装を依頼したら、とんでもない工事結果になってしまったというケースです。
お施主様に「どういった経緯で、その業者で塗装を行うことになりましたか?」
と尋ねましたところ、ある水道屋さんに工事に入って貰った際に、屋根塗装を勧められ「うち(水道屋さん)なら20万円でやれる」と言われ、他の塗装業者の金額より断然安い!とのことで施工を決めたそうです。ちなみにその水道屋さんは現在、電話がつながらとのことです。
見ていただきたいこちらの写真。
Q.塗装して何年たっているのでしょうか?
![](https://kiyoshi-web.co.jp/wp-content/uploads/2020/09/4012de6ac8233b22a73c5780e01fd884-1024x768.jpg)
A:30年
B:5年
C:1年
正解はC:1年です。
顔面蒼白…。何故、施工からたった1年でこんなに劣化してしまったのか、順を追って説明していきたいと思います。
まず塗装には基本的な工程があります
まず、外壁や屋根塗装の工程が以下の通りです。
1. 足場&養生
職人が塗装をするために必要な足場の設置。
高圧洗浄や塗装をする際に水しぶきや、塗料が近隣に飛び散るのを防ぐための仕切り
2. 高圧洗浄
高圧の水で既存の苔やカビを落とす作業
3. ケレン
既存の塗料をきれいに落とす必要がある箇所の板金など鉄部表面を削る作業
4. 錆止め
ケレンで削った金属(板金)部分をサビから守るための下塗り
5. 下塗り
中塗りで使用される塗料が、素地の面にきちんと密着させるための接着剤のような役目です。
6. 中塗り・上塗り
中塗りと上塗りは基本的に同じ塗料です。中塗りが乾いたら上塗りです。
分けて塗ることにより塗りムラをなくし、塗膜の層を作って強化します。
高圧洗浄がきちんとされないまま塗装されている
屋根の塗装の剥がれた部分をよく見ると塗膜の下にコケがありました。
施主様に「塗装を依頼した業者さんは、高圧洗浄を実施していましたか?」
と伺いしましたら記憶に無いとのことです。
ただ、グラインダーで屋根のどこかを削っているのは見たということでした。
コケがあるというのことはつまり高圧洗浄をしていないか、または、不十分であった可能性が高いです。
グラインダーを持って作業していた。
という施主様の証言ですが、板金部分のケレンを行っていたのでしょうか、真相はわかりません。
![](https://kiyoshi-web.co.jp/wp-content/uploads/2020/09/d23a1404d141384a09fb5a30e357bc4e-768x1024.jpg)
下塗りがされていない
塗装は下塗り、中塗り、上塗りが基本です。
当然、接着剤の役目がある下塗りが十分ではなければ、塗膜はすぐに剥がれます。
![](https://kiyoshi-web.co.jp/wp-content/uploads/2020/09/58341c74cd71ae013d54265390909673-768x1024.jpg)
![](https://kiyoshi-web.co.jp/wp-content/uploads/2020/09/48621786af217d876541f3e7855ee2f7-768x1024.jpg)
手抜き工事されないための予防、対策法は?
では、このようなケースに遭遇しないためにはどうしらいいのか?
ですが、『工程表の提出と各工程の写真撮影を業者に徹底』させて下さい。
塗装は外観の美しさも大事ですが、目に見えない部分をいかにしっかりやるかによって、塗装の耐用年数にも大きな差が生まれます。
最終的な完成(上塗り)写真だけ見せられても、各工程の手抜きの有無が判断つきにくいのです。
安すぎる業者にはご注意を
インターネットで “屋根塗装、相場” と検索すると屋根塗装は40から60万円と出てきます。(※屋根の広さや形状・材質、お住まいの地域や環境により価格は異なります。)
使用する塗料の種類やグレードによって、耐用年数が長かったり、汚れやコケが付きにくいと言った付加価値付きの塗料もあり価格に変動はあります。こちらのお宅は、『20万円』だったとのこと。相場の半額以下の施工価格です。まっとうに屋根塗装をしようと思ったら、施工業者は完全赤字価格です。
今回のケースを分析しますと、本来やらなければならない工程
●足場養生
●高圧洗浄
●ケレン
●錆止め
●下塗り
●中塗り
●上塗り
上記のうち「高圧洗浄・ケレン・錆止め・下塗り・中塗り(多分)」がありません。(ほとんどの工程が省かれていますね・・・。)
リフォームをする際には、確かに費用を安く抑えたいのは当然ですが、きちんと施工するには、最低限の費用がかかります。安く抑えたことで、さらなる工事を必要とし、総合的には金額も苦労も沢山必要になるケースをよく見かけます。
極端に安い施工金額というのに注意が必要です。
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